カフーツ~ノマドからCoworkingという働き方へ。

※以下の一文は、以前mixiに投稿し、かつご縁のある出版社にも企画書として提案したものですが、このブログでオープンに活動状況をリポートすることにしたので、あらためて転載します。

ボクは現在、フリーランスのウェブワーカーが、情報共有と協業仲間を持つのをサポートすることを目的に「カフーツ(Cahootz)」というネットワークを起ち上げようとしている。 ちなみに、カフーツとは「ぐる(仲間)」という意味。(もちろん、The Band の4枚目のアルバム『Cahoots』にもかけている。ま、判る人にしか判らないことだけど。)

その活動を続ける中で、今、世界に「Coworking」という働き方が広まりつつあることに気づいた。

ホームオフィスやカフェでの仕事は、自分の空間にこもって集中することはできるけれども、一方で最新情報をチェックしたり、仕事に関して意見交換できる仲間や、場合によっては協業パートナーがほしいといったときに困る。自然、世間も狭くなり、自分の立ち位置が判らなくなる。

そこで、好きなときにやってきて、空いている席について各々が自分の仕事をできるスペースを確保しつつ、適宜他の会員とコミュニケーションできる会員制のワークスペースを提供しているのが「Coworking」。 コミュニケーション・ワークスペースとも言われている。ここに、その理念や運営ノウハウその他について網羅したサイトがある。

Coworkingは、仕組みとしては会員制のスポーツジムのようなシステムで、見た目としては図書館みたいなものと考えればイメージとしては近い。判りますよね?

会員は、それぞれが独立して仕事をする人たち。デザイナーや、プログラマーや、ライターや、コンサルタント等々、ウェブ以外の職種も含めてありとあらゆるフリーランサーが、週2回とか、月3日とか、毎日とか、24時間365日とか、利用したいコースで会費を払ってスペースを確保する。席が空いていれば、いきなり来て1日料金を払って利用してもイイ。アメリカのほかにヨーロッパ、東南アジア、アフリカにもある。

Coworkingは、場所を確保するだけではなくて、むしろそこにやってくる「人」と交われるというのが最大のメリット。「場所」ではなくて「人」。場所だけなら、よくあるパーティーションで区画割されたスモールオフィスで済む。

でも、それでは他者との多様なつながりが生まれないから、これからのフリーランサーにとってはほとんど意味が無い。 事実、そのコンセプトで設計され提供されている日本のインキュベーション施設は、せっかく契約したのにも関わらず、徐々に利用者が寄り付かなくなっている。そこに、人との交流が生まれないからだ。

逆にCoworkingでは、互いに情報交換したり、仕事のチームを組んだりする、いわゆるコントュリビュート(貢献)の精神が無い人には向かない。しかし、得意分野に特化した仕事で生きていこうとするフリーランサーにとって、最も求められるのはやっぱり「仲間(=カフーツ)」だと思う。「フリーランス」とは、決して孤独を意味しない。Coworkingはそれをサポートする格好の場になる。

もちろんこのスペースは、ただ仕事するだけにはとどまらない。クライアントを招いてミーティングしたり、同じ職種の会員同士で勉強会を行ったり、将来のクライアントに向けてセミナーを開催したり、あるいはたまにはパーティーを開いて会員間の親密度を高めたり、要するに「集う」ということにいろいろと利用できる。

アメリカに事例が豊富なので、いくつか挙げておきたい。

Office Nomads(Seattle)

OfficeNomads

New Work City(NY)

NewWorkCity

Hat Factory(SF)

HatFactory

ついでに、ビデオをどうぞ。

ここの環境はスバラシイ(というか素晴らしすぎる。他地域のほとんどの例では、もっとこじんまりしてたりする)。

佐々木俊尚氏の『仕事するのにオフィスはいらない』は、ネットを活用して何処ででも仕事できる「ノマド(遊牧民)」という新しい働き方を指南した。ボクらもそういう意味では既に十分ノマドだ。けれども、ノマドにも人と交わる空間・時間は絶対に必要だ。いや、むしろノマド(=フリーランサー)だからこそ、人つながりを維持できる仕組みが必要だ。

実を言うと、そもそもカフーツはネット上に会員間で情報共有できるSNSを設置して互いに交流することをイメージしていた。けれども、前述のように、実際に顔を合わせるCoworkingというコミュニケーション・ワークスペースの存在を知り、なぜなかなか前に進まないのかが判った気がした。

さらに、ここ2年ほど続けて主催している「ネットマーケティング研究会(略称、ネマ研)」の経験からも、同じ空間を共有することの重要性を感じていた。ネマ研では、参加者が個々に抱えるネットマーケティング上の課題を持ち寄り、それをテーマに自由にディスカッションするというスタイルを取っている。セミナーではなく全員参加型のディスカッションの場を提供するのがボクの役目。特にフリーランサーに限ってはいないけれども、参加者全員がウェブワーカーだ。

で、「あ、そうか、カフーツって要するにコレやんかいさ~」と気づくのに、ちょっと時間がかかった。誠にお粗末なことで。

ということで、事ここに至って、カフーツはSNSに加えてCoworkingするワークスペースを確保し、この理念に共鳴するウェブワーカーに提供するという計画を進めることにした。さっきのビデオみたいなスゴイことはすぐにはできないけれども、Coworkingの基本的な考え方を啓蒙しながら参加メンバーを募り、メンバーを巻き込んで運営スタイルを練り上げ、彼らの一番アクセスのよい地域に絞って物件を物色するという流れで行く。ボクらは、不動産賃貸業をやりたいのではないので、物件ありきではなく、人ありきで進める。

Coworkingは新しい働き方であると同時に、新しい生き方と言ってもイイと思う。ここ日本においても、きっとこの生き方にマッチするワーカーがたくさん現れるはず(というか、もう現れてるけど)。その先駆けになるひとつとして、ボクらは神戸で始めて、なんとかうまく運営したいと思う。

今後、カフーツの活動状況はいずれ公開されるSNSとここでリポートしていく。

ちなみに、カフーツのSNSはTwitter型のSNSを採用する予定。これがまた面白いサービスがいくつかあって、そのことを書いたコラムは近々マーケジンで公開されるので、またお知らせします。

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