今回のUCC上島珈琲のTwitterを(誤)使用したスパム行為は、ネットのそこかしこで大いに話題になった。Twitterに限らず、あらゆるソーシャルメディアを利用したマーケティング(SMM)に関わるビジネスパースンには、いろんな意味で教訓になったと思われる。
ま、コトの顛末はこちらあたりを参照願うとして。
【完結編】UCCのtwitter事件
要するに、手間暇かけずに一気に網にかけようとするマスマーケティング的発想が、SMMでは全く通用しないというか、逆効果だったということですね。SMMは相手との対話の中で信頼関係を構築するのが前提。そこをショートカットするとこういう羽目に陥る。この際一言で片づけてしまうと、そういうことだと思う。
ただ、間違いに気づいた後の迅速な処理と、それを公開して謝罪した手際の良さは見習いたいところ。どこぞのクルマやさんと大違いかと。そこはきちんとSMMの作法がお判りだったのに、なんで?と改めて思わないでもないけれど。
はっきり言って、SMMは時間がかかる。見ず知らずのお互いがどこかに接点を見つけて「共感」関係を結ぶのだから、一朝一夕には絶対になし得ない。リアルの世の中で考えれば当たり前の話で、ネットにしたところで何ら変わるところはない。それが有名企業であろうが無名の個人であろうが理屈は同じ。
SMMでは、マスに比べて最初にリーチできる人数が圧倒的に少ない。けれども、その繋がり方が堅ければ、そこを起点として彼らと繋がっている人たちに伝播していくスピードは結構速い。しかも濃い。
だから、一方的に押しかけて関係を結ぼうとせずに、まず最初に共感できる環境を作るべき。時間はかかるけれども、SMMの正否を分けるカギはここ。で、最初に共感してもらう人との繋がり方さえ間違えなければ、徐々にではあっても効果は生まれる。
ところで、その共感を呼ぶためには、相手に「あなたのことをもっと知りたい」と思わせるスイッチが必要。それは、あなたと繋がることによって得られるメリットとかの損得勘定(感情)ではなくて、あなた自身が何者であり、何をして、どこへ行こうとしているのかをリアルに伝えることに尽きると思う。要するに、「人」として感じてもらわねば始まらない。
しかし、これにはそこそこの勇気と覚悟が要るかもしれない。伝える勇気と変容も甘受する覚悟。そして、その勇気と覚悟を生み出せるのは、逆説めくけれども、ある種の信念(正しいか否かは別として)を持って行動している者だけだろう。
とすると、つまり、自分を信じていない者にSMMなんかどだい無理なんじゃないか。厳しいけれど、そういうことかもしれないな。
ちなみに、くだんのUCCさんは、その後Twitterを再開して、着々と共感の輪を広げていっている模様。信念あればこそ、災い転じて福となす、だなぁ。
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